スペインのユネスコ世界遺産の城塞都市アビラの城壁の上を歩いて見ました。城壁の下の道も隈なく、内側と外側の両方からぐるっと一周散歩もしましたよ!圧巻です!

この城壁でどんなバトルが繰り広げられたのか興味があって調べてみましたが…

「進撃の巨人」のウォールのモデルと言われているフランスのカルカッソンヌは、2重ウォールなのでその意味では似ていましたが、ビジュアル的にはこちらのアビラのほうが似ているように感じます。

兵長の姿が…見えたらしい!なので、にわか兵団員に変身…(注:妄想発動)

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アビラの城壁と歴史

の歴史は、ギリシア神話の英雄ヘラクレスによって作られた街と伝えられています。そのくらい古い街ということですね。紀元前6〜5世紀にかけてはベトン族が住んでいました。その後、ローマ帝国の植民都市アベラとなり、後にキリスト教が入って来ます。西ゴード王国を経て、714年に後ウマイヤ朝のイスラム勢力が統治。その後レコンキスタにより、1085年にカスティーリャ・レオン王アルフォンソ6世が奪還。

そして、この城壁を築いたのは、アルフォンソ6世の娘婿であり、カスティーリャ女王となったウラカ女王の王配、ラモン・デ・ボルゴーニャ(仏名レーモン・ド・ブルゴーニュ。ブルゴーニュ伯ギヨーム1世の子)が街を守るために、二人の外国人建築師を招き、現在の城壁を建設します。

建設を急いだため、昔からあった城壁的なものを再利用した箇所もあったとのこと。

城壁は全長2.5km。壁の高さ平均12m。タレット(城壁に出っ張っている丸っぽい塔)はなんと88箇所も!

アビラ城壁とバトル

これだけ凄くて完璧な城壁があるのだから、騎士団の存在や壮絶なバトルの記録が残っているのかといろいろと調べてみましたが、ない!しかし、しかしです。

城壁を築く前は、バトルが頻発していたのに築いた後はなし。なしです。だから、これだけ何故でしょう?貴族の家は100軒ほどあって豊かな時期もあったのですが、トレドのような重要拠点が近くにあるので、苦労して攻めるほどの街ではなかったのかもしれませんし、それだけの城壁はなかなか落とせないのですし。

16世紀に唯一コムネロスの反乱で、スペイン王カルロス1世(神聖ローマ帝国皇帝カール5世)に敵対したことくらいでしょうか。これも、結局内部の貴族の寝返りにより、アビラの街は屈してしまうので、防衛バトルとかはないですね。

城壁の上へ

城壁の上へ登るには、アルカサル門近くのツーリストセンターでチケットを買う必要があります。

行ける範囲はこちらの黄色の線がある部分です。途中途切れているので、全部通しでは行けず、一つはツーリストセンター内からの階段から、もう一箇所はアルカサル門近くの城壁内に入り口があります。


(ツールストセンターで貰った地図に黄色線を追加)

東側&南側の城壁の上

東側(南寄り)と南側の城壁の上への入り口はこちら。アルカサル門近くの内側のこちらの階段から。チケットを提示する必要があります。

アビラの城壁が凄いのは、大聖堂と合体していて、城壁の上への入り口があること。この聖域が要塞になっているなんてびっくりです。とはいえ、中世は教会が騎士団を持ってたりしていたので、納得ですが。

アビラの騎士団の記録は見当たりませんでした。
スペイン語でCaballerosの記録はありましたが。

Caballerosは英語ではナイト、フランス語ではシュバリエ、日本語では騎士とか訳してあったりすることもありますが、これは貴族のことで騎士ではないです。

壁の外側が左、内側が右です。

高い門の上からタレットと城外を望む。

東側&北側の城壁の上

一度下に降りて、今度はツーリストセンター内の階段から南側の城壁へ。

タレットの上。説明付きのところも。

壁外には立派な聖ビセンテ教会が。

門の上。

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防衛戦だったら楽勝でしょう。梯子を出されてもタレット間が狭いので、双方のタレットから長い棒で簡単にハシゴを剥がせそうです。

進撃の巨人に出てくるウォールみたい。ダレット部分が小さなシガンシナ区を連想。

えっ?兵長?あれは、リヴァイ兵長?!(注:妄想発動中)

わー、どうしましょう!だったら、わたくしもにわか調査兵団員に変身。

調査兵団のマントを着て、ブレードもって、タッタッター!ウォール内の街並みが綺麗。立体機動装置も使ってみたい。

通路は一人し歩けない狭さの場所や、二人並んで歩けるくらいの広さのところがありました。
人がひしめく場合は、歩く速度により譲り合いをします。

進撃ブレード(架空)を持って浮足だっていたわたくしに、前をとろとろと歩いていた老人クラブの団体が道を開けてくれました…

城壁の道なのにお洒落です!11世紀の外国人建築士、趣味がいいですね。こんな素敵な場所で働けるなら、私は騎士・兵士に志願します。

こちらはウォールの内側。

北壁真ん中あたりのカルメン門で行き止まり。

ウォー!いい眺めです!この街を、民を、敵から、巨人から守ってみせるのだー!(本日も晴天。ついに日射病でやられたようです)

外側からウォールを見ると、巨人の目線で街を見れます。
ウォールの外側を中心にぐるっと街を一周して見ました。

ぐるっと一周!壮大な世界遺産アビラの城壁沿いを歩く@スペイン観光