ラオスの世界遺産の街、ルアンパバーンで世界最大の托鉢(たくはつ)お坊さん行列を観て来ました。圧巻!
朝5時起きした甲斐がありましたよ!
ところで托鉢とは一体何事でしょう?マナーは?ルートは?時間は?
ルアンパバーンは観光化されていて、他都市と事情が少し異なる様子。
それは…
1. 托鉢(たくはつ)とは?
托鉢とは仏教において信者から必要最低限の食糧などを乞う行為です。
ラオスで信者の渡すお布施は、それをご先祖様に届けてもらう意味合いがあるのだとか。
ラオスでは仏教は生活に密着していて、男子は一生に一度は出家をして僧となります。
少年期が多いようです。
期間は1週間〜何年もする場合があります。
修行内容は、商業的活動は一切なしで、主に仏教の勉強をして朝に托鉢をするのです。
だから、子供の僧をよく見かけるのですね。納得。
お布施として渡すものは、主に餅米、続いてお菓子、蒸し鶏、果物、現金などが主流です。
少年僧にはお菓子が喜ばれているようです。
2. 托鉢のマナー
- 静かにする
- 服装は肌の露出を抑えた小綺麗な格好で。タンクトップ、ミニスカート、短パンは厳禁
- 托鉢をする人や僧侶の間に割り込まない
- 僧侶に触れないようにする
- 僧侶よりも高いところや車内から見学をしない
- フラッシュや僧侶の正面撮影は厳禁
- 托鉢時の路上の物売り(低品質の違法販売)から買わず、マーケットやホテルなどで事前に購入
端で見ていたら、ベストショットを撮影したいが故にマナーを守っていない人を多く見受けました。
あとは服装がカジュアル過ぎて僧侶と現地信者の神秘的な雰囲気を壊している人達も…
これは個人的な意見ですが、地元の人達が小綺麗な格好をしているというのに、ヨレヨレのTシャツは止めて欲しいなあ、と思います。
3. ルアンパバーンの托鉢の時間
ラオスの他の都市であれば朝5時半頃なのですが、ルアンパバーンは事情が違います。
なんと観光客に合わせて、日の出後となっています。
これは、カメラを持って押し寄せる観光客が真っ暗な時に事故にあってしまったり、フラッシュを僧侶の顔にバチバチと光らせたりしたなとの事情によりそうなったらしいです。
夏や冬では時間が違うので、日の出の時間をチェックした上で、お目当てのお寺の周辺に余裕を持って行きましょう。
4. ルアンパバーンの托鉢のルート
古都ルアンパバーンではお寺が大小70以上点在しているので、抱えている僧の数が半端なく多いのです。
全てのお寺の僧が毎朝托鉢をするので、お寺の近くであれば托鉢を見る事ができます。
朝早いので、お目当てがなければ宿泊先から近いお寺の近くにいくのが一番いいですね。
信者は暗いうちから通りに敷物を敷いて、お布施を持って待っていますから、ルートは簡単に見つけることができます。
大通りや有名所だと、観光客がワサワサいて荘厳さが薄れますが、大行列が圧巻です。
逆に小さいお寺や通りだと、大行列がなく小規模で素朴になるのですが、その分信者と僧のやり取りに神秘性を感じます。
5. ルアンパバーンの世界最大の托鉢の様子〜その光と影
朝5時に起床!つらいけど見たいから。
真っ暗の中、人々は座って待っている。早すぎた〜!
日の出後はこんな感じ。
日の出とともに、僧がお寺から出て来ます。神秘的ですね〜。
托鉢始まる。圧巻の長蛇!僧の行列は延々に続くのか?
ここでは親切な僧が子供に頂いたお布施を分け与えている。微笑ましい風景です。
小さな路地での素朴な托鉢でした。圧巻の大通りと大違いです。
僧が溢れるお布施を路上の籠にポイ。あ、餅米が地面に落ちた。籠からものを頂く少年。
お布施の量、半端なく多いのです!
ルアンパバーンの托鉢は世界一有名ですからね。
地元の敬虔な信者に混ざって観光客もお布施を大量にしているゆえ、僧は肩から下げている器からお布施が直ぐ溢れ出てしまいます。
よって道端に置いてある籠にお布施をバサバサと器を逆さまにひっくり返して入れて行く。
それが大半のお布施の行方です。
僧から下げ渡された(?)お布施からバナナだけ貰っていくお母さん。
たくさんのお布施がこのような状態です。餅米人気なし。せめてバナナの葉で包むとか、お花はなしとかにしないと餅米が汚れて食べれないでしょう。せっかく施された餅米が毎朝大量に捨てられているなんて、ちょっと残念です…
お布施って、信者が僧に渡して、僧がご先祖様に届けてくれるものだったわよね。
僧のお布施入れから溢れてこの場にあっても、ご先祖様にぜひ届いていて欲しいものです。
観光客が興味本意でやっているお布施は別としても、地元の信者のお布施はご先祖様に届きますように!
届け、届け、届け〜!
大通り大行列の圧巻の托鉢と路地の素朴で神秘的な托鉢。
托鉢の荘厳な様子とお布施の行方。
表と裏、光と闇、高貴と貧富の差を垣間みた朝。
このような風景は托鉢を見る観光客の多いルアンパバーンだけではないでしょうか?
他の国でも托鉢を時折見かけましたが、ちょっと違いましたね。
とあるカンボジアのレストランで食事をしていたとき、入口に現れた少年僧3人。レストランのスタッフは心得えているようで、直ぐに奥からビニール袋に入ったお弁当を持って来て、少年僧に跪いて渡し、お祈りを捧げます。
少年僧はお弁当を大切そうに抱え、去って行きます。
ジーン!
とっても素朴な一シーンに感動したのでした。
托鉢は東南アジアの至る所で見られますが、ルアンパバーンのものはいろいろな意味で強烈です。
一見の価値はありますよ!
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