ユネスコの世界遺産に指定されているロワール河(渓谷)の古城の歴史はシノン城(Château de Chinon)から始まったと言っても過言ではないかと思います。
それは、イングランド王の居城だったり、フランス王の居城だったり、有力貴族のアンジュー伯爵が帝国を作って収めていたりなどなど、それはそれは血みどろで華やかな歴史が繰り広げられた舞台です。
その中でもハイライトは何と言ってもジャンヌダルク。フランス王太子(後のシャルル7世)に謁見したお城。それからフランス軍を出してもらって、それを率いて長年の宿敵イングランドを打ち破る功績を挙げて…といった歴史が続くのです。
しかし、今は、栄枯必衰で…
シノン城(Château de Chinon)は、又の名をForteresse royale de Chinon(王家の要塞シノン)とも言われていて、5世紀にはお城として機能する以前に要塞として建設されていたのです。
それもそのはず、このシノンの立地、ヴィエンヌ川とロワール川が行流する地点、そしてポワトゥーとリモージュを結ぶ地点でもあったからです。
ここを持っていれば、いやここを落とせば、どこにでも行き易いといった好立地。
そこでこのお城をは次々といろいろな王侯貴族の手に渡っていたわけですが、現在はというと…はっきり言って廃墟です。
お城は修復されて文化センターになったとはいえ、ごく一部。なぜか案内所や立派なのですが、だったら修復して欲しい。ああ、修復は膨大な予算がかかりますが、ああそうですか。そうですよね。
現在はシノンの街がお城を管理していて、この小さな街では観光やワインの収入があるとはいえ、やっていけないかもといった規模です。
夢を崩してしまってすみません。でも、シノン城は栄枯必衰という言葉がとても似合うのです。
シノンの要塞、さすが王族がとりあっただけあって大きいです。
シノン城、攻略が難しそうな立派な要塞ですね。
城内にはコスプレ衣装が!幼き姫に扮して剣を振るう少女。
街にはお城だけではなく、貴族の館も残ってます。
街をたった一歩出ただけでこの風景。のどかですね〜。