ロワール渓谷の古城としてユネスコ世界遺産に含まれているシュノンソー城。
ここはハイライト中のハイライトの古城です。その理由は後日ゆっくりと。
ということで、入ります。シュノンソー城へ。
しかし、守護の神獣スフィンクスに足止めされました。
シュノンソー城。お城に入れるまで遠いです。
まず、表参道のような並木道をドライブ。
駐車場に車を止めて、更に入口から小川を渡って引き続き長い白樺の道を歩く。
美しい、実に美しい。
しかし、長い、長い、長〜い道です。
そして並木道を抜けて、お城へ続く開けた広場への道の手前。そこにはロワールっぽくない、スフィンクスが左右を守っているではないですか!
まあ、とにかく、お城のほうへ、と。
待て。
えっ?スフィンクスがしゃべった?
わたくしに話しかけたのですか?
そうだ。
こ、これはーーーーーーーーーーっ!もしや、ギリシャの謎かけスフィンクスか?
そう、旅人を捕まえては、
「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これは何か」
という謎かけをして、間違って答えた旅人を食べていたという、あの。
怖いよね〜。食べられたくないわ〜!
しかし、ふっふっふっ。
私は答えを知っている。
答えは「人間」です。
勝った!
は?何を言っているのだ?
えっ?オイディプスのギリシャ神話の通りの質問にお答えしたまでです。答えは合っているはずなので、わたくしを食べないで通してくださいませ。
ぬぬ。何か勘違いをしているようだな。神話に出てくるスピンクスではない。我は、エジプト王家に仕える神獣、スフィンクス。19世紀に、どうしてもと頼まれてたゆえ、シュノンソー城も守護をしていている。
あーーーーーっ!間違った。ギリシャじゃなくて、エジプトのほうだったのね。そういえば、ギリシャ神話のスフィンクスは羽があった…
だったら食べられる心配はないから、普通に通してもらおう。
左様でございますか。お努めご苦労さまです。それでは失礼いたします。
待て。通せぬ。
えっ?他の観光客はみんな普通に歩いてスフィンクスの間を通ってお城に向ってるんですけど。何故私を通してくれないの?解せぬ。
他の人間と違う「気」を纏っていて、しかもその力は明らかに大きい。城の安全のため、通せぬ。
うーん。これはもしやヘルメス様の眷属になったからかしら。
あっ、そうだ。
これを見よ!我こそは、オリンポス12神にして、情報神で旅の守護神エルメス!…本人…ではなくて、眷属である。
ジャーン!エルメス様から頂いた、秘宝ケーリュケイオン!(のコピー)
エルメス神の眷属であったか。生身の人間を眷属にするとは、ヘルメス神もよほどお困りか…。コホン、まあよい。他者には見えぬものも見えるとは思うが、害がないとわかったので、通ってよいぞ。くれぐれも、その力で城を破壊せぬようにな。
もちろんです。それでは今度こそ、失礼いたします。
やったー!これでお城に行ける!
って、他の人達は普通に行けてるのでそれほど喜ぶことではないと思うのですが…
それにしても、ケーリュケイオン。水戸黄門の印籠みたいに使えますね〜!
「控えーっ。控えーっ。このケーリュケイオンが目に入らぬか」なんちゃって、ね。
でも一般人には見えてなかったらしい、ケーリュケイオン。
とにかく今回はこんな使い方があったってことに気付いただけで大発見。
何もしないと猫に小判だから、使いこなさないと、ね。
ところでスフィンクスが言ってた、「他者には見えぬものも見える」ってどういう意味なのかしら?
まあ、とにかくお城にゴー!っとその前にお庭ね。