スペインのユネスコ世界遺産に街ごと登録されている、古都の城塞都市トレド。紀元前から存在する街なのですが、城壁ができたのは西ゴート王国(415-711年)時代です。
街の周りの半分以上はタホ川という天然要塞に囲まれているので、川を渡って旧市街を観光するには、門>橋>門を通る必要があります。
トレドにはいつくもの門がありますが、川を渡る門に一番そそられますね。いかにも街に入ります!って気分になります。
ということで、トレドの旧市街に通じる2つの橋と門、サン・マルティン橋(Puente de San Martin)とアルカンタラ門とアルカンタラ橋(Puerta de Alcàntara/Puente de Alcàntara)を渡ってきました。
サン・マルティン橋 Puente de San Martin
サン・マルティン橋(Puente de San Martin)はメインの橋になります。
西側からの街に入るアクセスを便利にするために、歴史的に古いアルカンタラ橋(Puerta de Alcàntara)の補足で12世紀に作られたとされています。
その後、14世紀にペドロ1世とエンリケ2世の兄弟によるカスティーリャ王国の王位争奪戦争の際に破壊。その後、再建され、スペイン帝国のフィリペ2世が道幅を拡張、17世紀に綺麗に舗装されます。結構広くて綺麗です。
船着場。
対岸の塔。
橋の上から、城塞が見えます。
立派な門ですが、門の名称がないようです。地図にもガイドブックにもウェブにも載っていないので。門の後ろには、サン・ フアン・デ・ロス・レジェス修道院(Monastery of San Juan de los Reyes)が佇んでいます。
門をくぐり街に入ります!振り返るとこんな感じ。
アルカンタラ橋とアルカンタラ門 Puente de Alcàntara/Puerta de Alcàntara
アルカンタラ橋(Puente de Alcàntara)はトレドの街の東側にある橋です。もともとはローマ時代の3世紀に作られたのですが、10世紀の終わりにイスラム勢力の後ウマイヤ朝時代によ建て替えられました。それ以降、「橋」という意味のアラブ語アルカンテラ(al-qanţarah)と呼ばれます。
中世時代に、アルカンタラ橋(Puente de Alcàntara)は巡礼者が入街する際の入り口の一つとして利用されていました。
のんびり観光してたらいつの間にか日が暮れてしまいました。夕暮れ時の橋は趣がありますね。
街の対岸から撮影。
と感慨に耽っていたら、いつの間にか夜に。早っ。
橋を渡って中程から振り向くと、そこにはサン・セルバンド城がライトアップされていて美しい。
正面はというと、アルカンタラ門(Puerta de Alcàntara)に続いています。左手はアルカサールがライトアップされている。どこを見ても絵になります。
アルカンタラ門(Puerta de Alcàntara)。10世紀に後ウマイヤ朝が作ったものですが、レコンキスタ後にキリスト教勢力が改修しています。ということで、両方の文化と技術が融合された作りになっています。