かなり昔のあの日。お友達エマのスイス人同窓生ベロニカ宅に遊びにいくため、
ドイツのシュツットガルトを一人で朝出発。エマは次の日に合流の予定。
駅か電車で何か買って食べようと思ったら、時間がなかったり食欲をそそられるものがなかったので、食いしん坊の私が朝食抜きに。
電車の旅は大好きなので、車窓から景色を楽しみながら、ペコペコのお腹を抱えて、
2時間後にボーデン湖畔のリゾート地、フリードリヒスハーフェンに到着しました。
ボーデン湖はオーストリア、スイス、ドイツの3国と国境を接する美しい湖!
スイス対岸ロマンスホルンへ渡るフェリーの出発時間まで、時間があったのでちょっと散歩をして、
直ぐにボーデン湖を見渡すテラスカフェに着席。なかなかいい眺めです。
ああ、それよりメニュー、メニュー。お腹ペコペコですからね。
え? 全くわからないドイツ語の単語しかメニューに並んでいません。。。
一応ドイツ語は挨拶と食べ物の基本単語はわかって、どのレストランでも問題なく注文してるのに、
ここはいったいどうなっているの???
と思ったら、ありました、一つ知っている単語。
Spaghettieis
あ、シュパゲティか。スパゲティーね。お腹空いてるから、これが丁度いい!
と注文をして、暫く待たされて出てきたものは、何と、何と。。。。
巨大スパゲティー型アイスクリームのベリーソースがけだったのでした〜!
アイスクリーム大好きだし、普段だったら喜ぶのですが、空きっ腹にアイスとは。。。
これは何かの間違いだ!
だったら、他の誰かが食べている一番まともそうな料理を頼もうと思って、落ち着いて回りを見渡すと。。。
お昼時だというのに誰も食事をしていない!
そう、みんなアイスクリーム系デザートだけ食べてます。
こちら、アイスクリームカフェだったのね〜。
ウェイトレスさんに聞いたら、両隣もデザート屋さんですって!
はじめから聞けばよかったのに。
ベコペコで目が回っていたので、気が回りませんでした。。。
もう、時間もないし、しょうがないからそのスパゲティアイスを食べることに。半分残しましたが。
この時、ドイツでこれがマイナーな名物であることと、ドイツ語のeisアイスという単語を覚えたのでした。
Spaghettieis = Spaghetti (スパゲティ)+ eis (アイス)
これでお話が終わればいいのですが、まだまだ続きがあります。
フェリーで1時間ゆられていて、スイスへ。
甲板で景色を眺めながら、思いは数日前にレストランで頂いたサラートケーゼ(チーズサラダ)に。
その夜もお腹がペコペコだったのに、巨大&味が単調だったため、半分残したのでした。
あ、あれを食べ残したバチがあたったったのかもです。
やっとついて、街をちょっと散策した後、ベロニカのオフィスに行って初めてお会いし、
その後バスで揺られて山を登って30分後にベロニカ宅へ。
内装は広くておしゃれでモダンなアパートなのに、外の景色はアルプスの少女ハイジそのもの。
夏だったので夜でもあかるいので気持ちいい!
お水とジュースで健康的なアペリティフ。
そして、そろそろ夕食かしら。
待ってましたよ!!!
ベロニカはいつも夕食何時頃たべるのかとこちらから切り出すと、
健康のためにいつも夕食を食べないので今日も食べないとのこと。えー!!!
だったら、一人で夕食を食べにいくのでいいレストランを教えてとお願いする。
しかし、なんと徒歩圏はパン屋一軒のみで、それ以外にお店は一軒もないのですって? しかも、この時間はパン屋閉まってるって。えー!!!
「どうしよう。困ったなあ、だったら下の街で買い物してくればよかったわ」
と言ったら、「ミューズリーと牛乳をどうぞ」とベロニカ。
なるほど、今日抜いた朝食を今、食べるのね。
何でも食べ物があればありがたいと思い、ミューズリーを頂いたのでした。
しかし、あまり牛乳が残ってなかったのでちょっと遠慮気味に。
お腹の足しにはなったけど、それでもまだペコペコ。
シリアルを頂いている最中に、ベロニカのドイツ人フラットメイトのマルティナが帰ってきました。
ジーンズとタンクトップで筋肉美を見せてくれているボーイッシュなベロニカと対象的な、超美人でお洒落な女の子。
アパートがお洒落なのは美大生の彼女のコーティネートなのね。納得。
馬の言葉と言われているドイツ語なのに、マルティナの語調は優雅な響き。
それに悲しげにしても、興奮した感じでも、疲れたと言った時も、どんな表情をしても美しい。
それでもって、マルティナに「クロワッサン好き」と聞かれたので、「大好き」と言ったら、
次の朝、私のために焼きたてのクロワッサンを買ってきてくれて、美しい笑顔で「どうぞ」って!
マルティナが女神様に見えました!
いや、冗談じゃなくてホントに!
このお腹ペコペコ話を後に合流したエマにこっそり話したら、お腹がはちきれるくらい笑ってました〜。