タイが大変なことになっている!と一度もお話をしたことのない方も含めて、たくさんの方から、ご心配していただいたり、情報を求めていたり、興味をもって頂いたりしてご連絡をいただいています。
ですので、タイでここ最近の出来事のまとめとバンコク現地の様子をレポートします。
戦いは、ざっくり言うと
赤シャツ=タクシン、インラック派で地方の低所得層
vs.
黄シャツ=アピシット、ステープ派都心の富裕層・中所得層
で、そこに クーデター宣言をして、タイ国王陸軍が入ってきた。 しかし、こちらはどちらかというと黄シャツより。
ちなみにタイ国王陸軍上層部のお父様を持つ旧友がいますが、彼女は裕福な家庭の超お嬢様です。
最近の主な出来事
2011年7月 | 総選挙でタイ貢献党が勝利。タクシン元首相の妹、インラック首相就任 |
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2013年10月 | 2010年のタクシン元首相支持派などによる反政府デモの流血鎮圧を 当時のアピシット首相とステープ副首相が主導したとして殺人罪で起訴の方向へ |
11月 | 反発したステープ議員は辞職し、反政府デモを開始 |
12月 | インラック首相は勝利を見込んでいたので議会の解散と総選挙実施を表明 |
2014年2月 | 総選挙は反政府派による妨害で一部選挙区では投票が行えず |
3月 | 憲法裁判所は総選挙無効の判決を下し、政局は泥沼のまま |
5月20日 | タイ王国陸軍のプラユット総司令官が戒厳令発令 |
22日 | 双方の譲歩へのの話し合いは決裂し、プラユット総司令官がクーデター宣言 |
クーデター宣言内容
- 君主制に関する部分を除いた憲法の停止
- 暫定内閣の停止
- 22:30〜05:00まで外出禁止(5月27日より0:00〜4:00までに変更)
- 5人以上の集会禁止
- テレビ・ラジオの放送中止
- 学校は5月25日まで閉鎖
ただし、上院議会、裁判所、国民、企業の活動は平常通り。
その後、ステープ元副首相、アピシット元首相、インラック元首相、ニワットタムロン元暫定首相などを拘束。
というのががっくりとした事実です。
ちなみに2011年以前も、似たようなの事件が双方で繰り返されていています。
ところで、タイはクーデター&未遂合わせてなんと19回もあったのご存知ですか?
流血だったときも、無血だったときもあります。
市民はクーデター慣れ、しちゃってますね。
それで、今回のクーデターの反応は?
- 海外の政府は、アメリカは批判。日本は当然アメリカに同調。他も同様多し。
- タイ国内の市場は、一時バーツが上がったり下がったりで、株価は下落したが、どちらも心配するほどのことではない。
- 夜のビジネスや屋台は打撃必須。
といったところです。
クーデター翌日23日は、新聞には平常通りと書いてありました。生活は至って普通なのですが、ビジネス金融街を散策してみたところ、オフィスは半分以上は電気が消えていました。緊急性のない会社は休みにしたり、必要最低限の人員のみ出勤させていたところが多かったのです。
ランチは、いつも11時半に行かないと席がないところが多いのに、レストランやフードコードはがらがらで、ゆっくり食事ができました。
近所の24時間営業のコンビニは、08:00〜20:00までの営業に変更になりました。
一番気になるバンコクの一般市民の反響はというと、全体的に歓迎ムード。中間層の普通のサラリーマンの友人たちの話だと、ここまで泥沼化したら、もう軍が出てくるしかないと思っていたもよう。近所のパン屋のお姉さんも「ああ、せいせいした」と言ってました。
過去に赤シャツも黄シャツもデモだけならまだしも、道路封鎖や主要拠点の占拠なので、一般市民の特に交通の便をかなり不便にしていて、それでなくても渋滞が酷いのにさらに大変なことになっていたからというのが主な歓迎の理由です。
しかし、クーデター反対デモを赤シャツよりが、バンコクを含めた各地で小規模ながらしたりしていますが、今後どうなるのでしょうね。
クーデター直後の旅行情報に関するよくある質問はこちらですのでご参照ください。
どちらにしても国民にとってよい方向に向かいますように!
【バンコクビジネス街】 【バンコク黄シャツデモ 2014年3月】