スペイン聖週間(セマナサンタ)。他国ではいわゆるイースターと呼ばれる復活祭週間です。ここスペインでのイベントは強烈です。アメリカ人は特にびっくり。米国の秘密結社KKKか!と思われるぎょっとする出で立ちの人々の行列が行われるからです。故に、写真で見て薄気味悪かったので見に行ったことがなかったのですが、一度くらいはと思って行ってみたらとっても良かったです。舞台を見ているようなストーリー性があり、荘厳でいい雰囲気で今まで見たプロセシオン(行列)の中でも一押しの神聖なる行事でした。
スペイン聖週間とは?プロセシオン(行列)
スペイン聖週間(セマナサンタ Semana Santa)。他国ではいわゆるイースターと呼ばれる復活祭週間です。
期間
年によって日にちが変わり、2019年は4月14日(日)〜21日(日)。
行事のハイライト、プロセシオン(行列)
イースター週間になるとヨーロッパや日本では街角ではうさぎとや卵のディスプレイが見られるようになります。
ここスペインでもそうなのですが、レコンキスタで奮闘してイスラム勢力を追い出した国、スペインでは一年で一番宗教色の濃い行事があるのです。
聖週間のハイライトは、プロセシオン(行列)。それは聖書の通りの壮大なストーリー仕立てになっています。
街によって多少変わりますが、シーンは30程。ゆえに、30程のグループがパソ(神輿)でキリスト誕生から復活のシーンを再現して、その前後に当時のように仮装した登場人物を配置。その仮装の中でもとんがり帽子と装束で目以外の部分を残して全身を包んだペニテンテという人々が何を差し置いても目立ちます。囚人だったので顔や姿がわからないようにしたからこうなったとか。服装はKKKそのものです。というかKKKがきっとこれを真似たのでしょうね。
ブラスバンドもそれぞれのシーンごとにグループを作り、ふさわしい音楽を奏でるのです。
ストーリーの流れは、最初の日曜日からだいたい日ごとに聖書に基づくシーンでだいたいこんな感じです。
- キリスト誕生
- キリストが十字架を担がせられて歩く
- 磔刑
- 聖母マリアがキリストを抱えて涙
- 最後の日曜日にキリスト復活
バレンシアの場合、こんな感じで32シーンを再現。主に32グループがそれぞれのストーリーを演出します。準備に一年がかりだとのこと。
プロセシオンの様子
ペニテンテ
写真で見ると不気味ですが、実際に見ると荘厳な雰囲気のペニテンテ。
でもやっぱりKKKに似てますね。とある有名ブロガーはアメリカのサイトにセマナサンタの写真を掲載するのを拒否されたのだそうです。アメリカの運営陣が、いくら荘厳な行列とはいえ、秘密結社を連想させるので掲載が却下になったとか。
でもね。魔法の杖みたいなのに惹かれますね。ファンタジーです。
この杖も素敵だわ!紋章がテンプル騎士団っぽいですね。
ねえねえ、この少年。ハリポタに似てる!それでもってこのユニフォームはグリフィンドールのクィディッチチームのにそっくり。後ろはハリーの先輩っぽい。
ハリポタのクィディッチのユニフォーム。ねっ、似てるでしょう?
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— Pottermore (@pottermore) January 19, 2017
ローマの兵士たち
いろいろなバージョンの兵士達が次々と登場。
あっ、ローマの少年兵もいる。かわいいけど、このくらいの年でも昔は戦ってたのですよね。
ペニテンテやローマの兵士が気になって、肝心のパソ(神輿)のことすっかり撮るのを忘れていました。後方のキリスト像他がその一つ。
Order of the Holy Sepulchre騎士団の騎士。行列が始まる前に、何故かとある教会の前にいた!行列には関係ないですよね?でもかっこいい。歴戦の強面の騎士って感じ!
まとめ
荘厳な雰囲気の行列だというのに、不謹慎にもコスプレのほうに夢中になってしまいました。それだけ、豪華な衣装や装備だったのです。一年がかりで準備しますから、それはそれは素敵に仕上がっています。
街によって雰囲気が全然違い、例えば街中が中世一色のサラマンカでは厳粛な雰囲気。南部セビリアでは街中をあげた楽しいお祭り騒ぎに。
バレンシアはしっとりとした荘厳な雰囲気です。
時期が合えば、一度はセマナサンタを堪能して見てくださいませ!