スペインに住んでいて、凄くいいなあと思うのがフィンガーフードのピンチョス。特に生ハムの具は定番ですね。で、ピンチョスとは一体何でしょう?タパスと混同しそうですが、ちょっと違うのです。
スペインのフィンガーフード、ピンチョスとは?
スペインのピンチョスは、バゲットトーストの上に具を乗せて串でピンっと留めてあるフィンガーフードで、アペタイザーです。いわゆるビールやワインのおつまみです。
ただ、トーストが付いていなくて、具だけが串止ししてあるものや、トーストの上に具は乗っているけど串が差していないものもピンチョスと呼ばれる事もあります。要は、串で刺して食べれるくらいのフィンガーフードがピンチョスなのです。
で、スペインのピンチョスがいいのは、既に作ってカウンターに置いてあること。
名称や具が何かよくわからなくても、その場で出来上がっているものを見てビジュアルで選んで、「あれとこれとこれ」といったように注文できちゃうことなんですね。
言葉が出来なくても、メニュー見なくてよし。
ってピンチョスの場合はメニューあるところのほうが少ないですけど。
こちらを見てください。これはビュッフェレストランの様子ではないのですよ。
普通のこじんまりとしたバルで、長いカウンターとテーブルが15くらいしかないところなのです。
それで、これだけのピンチョスを用意しているのですのでびっくり。
これ、一晩分です。
普通は作り置きがなくなったらもう終わりで、ピンチョスにはありつけません。
ピンチョスとタパスはどう違うの?
タパスはスペインのバルでの前菜の全てを指すので、厳密にはピンチョスはタパスの一種類です。
タパスは、小皿や小鉢に入って出されるフィンガーフードや料理です。
ナッツ、オリーブ、生ハム、チーズ、マリネ、トルティージャ(ジャガイモのオムレツ)、コロッケ、魚フライ、スープやメインディッシュの一部を小鉢にして用意されるものなどいろいろとあります。
まあ、でもトルティージャを小さく切って、串に差して出されるとそれがピンチョスとなるわけで、厳密な区分は微妙なところです。
ピンチョスの種類はたくさん!スペイン名物の生ハムの具は人気
ピンチョスの種類は沢山あります。
というか、これはお店の数だけあるというか。
それぞれのお店が試行錯誤をして、いろいろな種類の独自のピンチョスを作り上げています。
まあ、やはり生ハム入りは人気ですね。
あとは海老、鱈、タコ、ムール貝、イワシなど煮物や揚げ物の魚介類かチーズをメインに、オリーブ、トマト、赤ピーマン、サラダなどの野菜を組み合わせ、オリーブオイル、各種ソースなどで味付けをしてあります。
で、問題なのが食べ方なのですよ。
私、にぎり寿司をうまく食べれないのですね。
とろや玉子はいいけれど、タコや貝類は一口で噛み切れないですもの。
結局、噛み切れないにぎり寿司は、具とシャリを分解して、具を先に食べてからシャリを食べるしかないのです。
でもって、ピンチョスもにぎり寿司と同じなのですよ。
このように土台のトーストが小さければ一口で食べれていいのです。
しかし、そうでないピンチョスのほうが多いのです。
具が生ハムだった場合、トーストと一緒に噛み切れないですからね。
3回に1回は失敗するから。
具沢山のアメリカンバーガーにかぶりついたら、レタスとカリカリベーコンが噛み切れなくて、あら、ハンバーガーのレイヤーから外れてズズっと出て来ちゃった、みたいな感じ。
まあ、ハンバーガーはとんでもなく食べにくい食べ物だということでアメリカ人の友人達と意見が一致していて、これを語ると長〜くなるので今回は避けますが。ピンチョスを食べるより大変ですからね。
とにかく、ピンチョスだって下品には食べたくないですから。で、生ハムがある場合は、串で一口サイズに折り畳むか纏めるかして、小口でトーストを一口食べるときに生ハムも一緒に食べてます。
その他のものは、オープントーストを食べるようにして頂き、万が一、具が崩れてぽろりとお皿に落ちた場合は、それを串で差して頂くようにしています。
ピンチョスは食べにくかったりするけれど、ディスプレイが美しいし、美味しいわ!
とにかくスペインに行ったら、バルでピンチョスを食べるべし!見た目も味も保証します。